A.月経ではない性器からの出血があった場合、その出血を不正出血といいます。
A.出血箇所や原因は様々考えられます。
子宮体部では、特に大きな病気はないのにホルモンの影響で子宮内膜の一部がはがれて出血すること(機能性子宮出血)があり、病気としては子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、子宮体がん、などがあります。
子宮頸管は頸管炎、頸管ポリープ、子宮腟部びらん、子宮頸がん、など。
腟では腟炎、腟の傷、腟がん、など。
外陰部では外陰炎、外陰の傷、など。
卵巣や卵管からの出血も卵管から子宮や腟を経て出血する場合があります。
流産や妊娠に関連した出血や、まれに出血傾向のある血液の病気(白血病、再生不良性貧血など)がかくれていることもあります。
A.おりものが茶色や血が混じっていたり、下着に少量の血がつく程度の不正出血もあれば、ナプキンが必要な出血が2,3日から10日も続く不正出血もあります。
トイレットペーパーに少量の血がつくものも不正出血です。
セックスの後で少量の出血がある場合も不正出血といいます。出血の量も少ないとは限らず、多いこともあります。
また出血の色は出血している場所によって、鮮血だったり、黒っぽかったりします。
A.不正出血は少量で、たまにしかないからといって安心はできません。
出血量と、病気の重さは関係ありません。
子宮頸がんや子宮体がんなどの重大な病気がかくれていることがあります。
特にセックスの後で不正出血がある場合は子宮がんの恐れがあります。
少量でも不正出血があったら、必ず産婦人科を受診しましょう。
A.排卵期出血といい、よくある不正出血です。排卵期には下腹部が少し痛むこともあります。
基礎体温をつけると排卵期と一致するので分かりますが、毎回同じことがおこるなら、念のため産婦人科を受診しましょう。
A.月経周期が一定しなかたり、月経の日数が短すぎたり長すぎたりする場合も、不正出血の可能性があります。
月経不順の人は基礎体温をつけて、産婦人科の医師に相談しましょう。
A.脳の視床下部という場所は感情的な興奮(怒り・恐怖・苦悩など)やストレスの影響を受けやすく、それらの影響でホルモンのバランスが崩れ出血する場合があります。
また、筋腫・内膜症・がんなどの腫瘍がなく、炎症や外傷もなく、妊娠もしていない、ストレスもない場合でも、ホルモンのバランスが不安定な思春期や更年期には、しばしば不正出血がみられます。また、正常月経周期の人にも珍しくありません。
A.低用量ピルやホルモン補充療法を受けている場合に、少量の出血がダラダラとみられることがあります。
よくあるのは、ピルの服用を始めたばかりの時や、ホルモン補充療法を受け始めた時で、心配ありません。
また、ホルモン剤の飲み忘れや、胃腸炎などで薬の吸収が悪い時にも、不正出血がおこりやすいです。
*閉経前の女性は性行を全く持っていない場合を除き、不正出血があったら、最初にまず妊娠を疑ってください。